2016年05月21日

日曜美術館 モランディの回の感想:シンプルな品格

20世紀イタリアを代表する画家ジョルジョ・モランディ。描き続けたのは、瓶、缶、水差しなど、日常にあるごくありふれたもの。一体その不思議な絵の奥に潜むものとは?

故郷の街イタリア・ボローニャの一角で、生涯静かに絵を描いて過ごしたモランディ。お気に入りの瓶や缶を並べ替え、色や構図を変えながら、降り積もる埃(ほこり)まで描いた。その作品は、世界中にファンを持ち、ホワイトハウスにもオバマ大統領が選んだ絵が飾られているという。一見何の変哲もないその絵が人々を魅了するのはなぜ?現代美術作家・杉本博司さんなど、モランディを愛する人々が様々な角度から魅力を語り尽くす。

日曜美術館「埃(ほこり)まで描いた男〜不思議な画家・モランディ〜」 - NHK

モランディの静物画。ありふれた静物画のように見えます。

モランディは同じモチーフを一か所にまとめたり、一列に並べたり、果てしなく組み換えながら多くの作品を描きました。構図や色彩が少しだけ異なる絵たち。しかし、モランディはそのわずかな違いに心血を注いでいました。

「絵の一点一点がごくわずかな変奏になるように構想して来たのです」(モランディ)

モランディは物の配置を変えたり光を調節したり、埃に執着することで好みの色彩や構図を試していました。

ジョルジョ・モランディ|日曜美術館 – テレビのまとめ

モランディは教師の職があったので、趣味に集中できたのでしょう。

解説のなかでは、色の境界を楽しんだ、と言う人もいました。杉本は、東洋的なずれに本質があると述べた。

私はシンプルさにモランディの品格を見る。シンプルは品格であると思います。
そして、静けさ。

静かな音楽。

品格を保ちながら楽しむ。それが、いい遊びだと思います。

そこに色があり、ずれがある。ホコリもあってもいい。

そうそう、モランディの絵肌もいいですね。テレビでみただけですが、いい感触でした。

人生がいい状態であるには、品格や、美しさが保てればいいのです。
そこに、新しい美が生まれた。

展覧会は、岩手か。やれやれ。

ジョルジョ・モランディ ― 終わりなき変奏 ― | 全国巡回展情報 | 美術館・博物館・イベント・展覧会 [インターネットミュージアム]

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日曜美術館 安田靫彦の回の感想

内容としては次のサイトがよい。

日曜美術館「安田靫彦(ゆきひこ) 澄みきった古(いにしえ)を今へ刻む」 - NHK
これはよいまとめです。全ての内容が文字で起こしてある。

「日本人は元来、調子の高い澄みきったものを好みます。幾本の線で現したものよりも、その中の決定的な一本の線で現したものを尚びます」

安田靫彦の線はすっきりしています。線も一本。清潔感があります。

線一本。しかし、その裏には、たくさんの調査と、綿密な下書きがあるのです。

安田の方向性は、法隆寺の壁画をみたときにきまったかもしれません。

法隆寺金堂壁画です。安田靫彦は弁当持参で金堂へ通い、暗がりに浮かび仏の姿を夢中で模写しました。安田靫彦は古の芸術に永遠の輝きを見出しました。新しい時代にむしろ古典の中に無限の可能性があるのではないかと自分の目指す方向を確信したのです。しかし2年の予定だった奈良滞在の途中で結核を患い9か月で断念。療養の日々を送ることになりました。

そこから探求が始まりました。そして、その結果、見たこともない絵ができました。新しさに到達しました。それは、ただ新しいだけでない。美しかった。そして、静かだった。

そういった要素の集まりとして、安田の作品は、美術史に残ることになったのでしょう。そして、今でも我々がその美しい絵を見ることができます。

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2016年05月08日

大河ドラマ『真田丸』『上洛』の感想:真田昌幸の智略もここまでか

家康の上洛につづき、真田昌幸も上洛しました。秀吉からは、家康の部下(与力)となれ、と命令を受けて、これまでの努力は何だったのか?という展開。

上洛を拒否したり、引き伸ばしたりするところは、家康、昌幸共に駆引やプライドの様子が、よく描けていたと思います。今回も最後、家康の部下になれと命令があり、昌幸が武田時代からのサバイバル、家康との戦、智略は何だったのか、という感情が視聴者にも非常に伝わって、むな苦しいほどでした。おまけに、松(信繁の姉)との再会も感動的でした。

実際の史実はどうだったかと考えると、権力に屈して家康の部下になる真田家ですが、これは予想できなかったのか?ということです。もちろん視聴者で阿呆な私は気づかなかったですが、チカラに屈する以上、どんな命令もありえます。秀吉からすれば、家康に恩を売るために、こうすることはあり得る話かなと思いました。もしこれが予想できなかったとすれば、権力闘争の時代では、危ないので、ドラマでは意外でしたが、実は予想していたかもしれない、と思いました。

もちろん予想外の展開と、昌幸の苦しい気持ちがびんびん伝わってきたので、今回も非常に大河ドラマを楽しめました。

それと、石田三成がくさいくさい言ってた毛皮を会見のときに秀吉が着ていたのは気づきましたか?
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こうなりたいと思わせる画家。安田靫彦の緻密な準備と思想

邪馬台国の女王・卑弥呼、万葉の歌人・額田王…古代ロマンあふれる歴史上の人物を描き続けた日本画家がいる。安田靫彦(ゆきひこ)。いにしえの美に込めた強烈な思いとは?

安田靫彦が活躍したのは、明治から昭和にかけての激動の時代。作品は一見すると、澄みきってしなやか。しかし、下絵の無数の線からは、完璧なまでに構図をつきつめる執念が浮かび上がった。さらには、恐ろしいほど徹底的に細部の考証に取り組んでいた。靫彦は、どんなに時代が殺伐とした方向へ進もうとも、いにしえの柔らかな美をみつめ続けた。それはなぜ? 澄みきった画面に隠された靫彦の知られざる思いとは?

結核を若い時に患い、常に死後に自分のシゴトが残ることを意識していたのであろう。
だから、普遍性をもった傑作しか描かなかった。そのためには、緻密に下書きを作った。
方眼紙を使って、完璧な形を求めた。緻密な構図の決定は、傑作しか描けぬ、描かぬという意識があったからだ。
そして、美が残るには、普遍性も必要とした。古代の美が安田の答えだった。

自分の工夫のないこのような紹介文は、後世には残らぬ。しかし、残らぬ駄文も必要と思う。しかし、消えぬ文も刻みたいと思う。

再放送は今夜。

日曜美術館「安田靫彦(ゆきひこ) 澄みきった古(いにしえ)を今へ刻む」 - NHK

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2016年05月01日

(日曜美術館) 近代日本西洋画の巨匠黒田清輝がヌードにこだわった理由

“近代絵画の父”黒田清輝。西洋画を日本に根付せるため、裸体画問題と格闘し続けた。“腰巻事件”などの裸体画騒動を追いながら、黒田が描いた裸婦の傑作を紹介する。

傑作「湖畔」などを描き“近代絵画の父”と呼ばれる黒田清輝(1866〜1924)明治の美術界をけん引した黒田だが、それはまた西洋絵画を日本に根づかせるため裸体画問題と格闘し続けた生涯でもあった。“風俗壊乱”と非難を浴びた裸婦像「朝妝(ちょうしょう)」、3女性の裸婦像「智・感・情」、そして下半身が布で隠される“腰巻事件”を引き起こした「裸体婦人像」など裸体画騒動を追いながら黒田が描いた裸婦の傑作を紹介

日曜美術館「裸体画こそアートだ “近代絵画の父”黒田清輝の格闘」 - NHK

裸体にこだわったのは、留学先のフランスを含む西洋では、裸体が美術において、中心的な対象だったからだ。師のコランも代表作は裸体画であった。西洋は美術の中心であったから、美術の重要な題材として裸体画があったのだ。

黒田清輝は、凡庸に西洋の油絵を輸入しただけではなかった。東洋人として、新しい裸体画を提出しようとした。「智・感・情」は教会の絵画をもとにしつつ、如来、菩薩をも意識したものという。「智・感・情」では、金の背景に、輪郭線がはっきりしていた。西洋画にはない特徴であり、東洋的な精神性を感じた。他の絵画でも、東洋的なアシンメトリな構造へと改良していた。

40代になった黒田はまだ絵が下手だと言っていた。80代になったらうまく描けるかもしれないといった。50代でなくなってしまった。その求道精神を讃えたい。

生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠

今日夜8時から再放送。
再放送予定 - 日曜美術館 - NHK

国立博物館で展覧会中。
特別展 生誕150年 黒田清輝−日本近代絵画の巨匠

日曜美術館の特設ページも楽しい。
第3回 フランス・グレー村へ 黒田清輝旅 | 旅の紹介 | 日美旅ブログ|NHK日曜美術館:NHK

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